FLAT HOUSEの救済方法(1)【after】
+
(年初に書いた同タイトルの続編です)
結局、ロケーションが遠隔である理由から数組が辞退。
今回の発起人である真鍋三保さん&友人チームと
僕とマルちゃんこと青山京子さんの
絵描き屋チーム2組でシェアすることとなった。
(とはいえ僕もマルちゃんもかなり遠いんだけどね)
「リノベーション」という言葉が随分一般的になったが、
今回は大規模な施工はあまりなく、床・壁・天井を修繕、
壁を一部抜く、再塗装の3本柱でほぼ完了する見込み。
おっとその前に「清掃」があった。これが肝心だ。
■水周りはどのハウスもかなり汚れているのが慣例的。
床材を剥がして清掃しリペイントすることで清潔になる。
僕が今回「イケる!」と踏んだ
大きな理由のひとつには真鍋さんの資質があった。
実は彼女夫妻とは拙著取材以前からのつながりで
お二人の住む米軍ハウスには何度となく足を運んでいたが、
彼らの住居の手の入れ方にはとても注目していた。
物件のいい所を殺すことなく、しかもお金をかけず
ジツに丁寧に生活をハウスに中に造り込んでいたのだ。
(拙著 FLAT HOUSE LIFE 真鍋邸 ご参照を)
僕ら作家チームは片道1時間半の距離に在住のため、
ひと月に来られる回数はたかが知れている。
オーガナイズは引き受けたとしても、実務の主導は
自転車で通える距離に住む真鍋さんになるだろう。
しかし、彼女ならいい店をコツコツと作り上げるに違いない。
僕はそう信じて疑わなかった。
■作り付けの棚は、ドアを付けたり移動させたりした後リペイントしリユース。
キッチンとリビングの壁を一部壊しカウンターを設えた。
■カウンター天板は黒に塗装。モノトーンになって
サルベージして来たUSA製オーブンレンジとも相性が良い。
そんな彼女、近隣で取り壊されていたハウスをしげしげと眺めているうちに仲良くなった解体業の親方を強力助っ人として引き入れてしまった。こんなふうにどんどん味方にしてしまうというのも真鍋さんの才能のようだ。
「ここはこうしたら?」の提案がほぼ翌日には反映されるという彼女自身の機動力も併せ、屋内だけでなく外壁や家具までもセルフペイントで一気に仕上げてしまった。僕らのエリアまでキレイに塗り上げてくれ、ぼろぼろだったハウスはあっという間にすぐ開店できるイカしたハコに変貌、僕の目算は的中した。
■見違えるようになったリビングルーム床は迷った末白に塗装↑ぶち抜いた5畳のベッドルーム床はそのまま使用することに→ 両室併せてL時型のフロアと個室が完成。テーブルや椅子、什器類はすべていただき物や家から持ち込んだもの。
その後紆余曲折あったが、腕に覚えのあるママたちが参戦して試食会を重ねてメニューを完成。その名も『FLAT HOUSE cafe』は'11年1月に無事開店した。
ほぼ未経験者だけでスタートしたにも拘らず、玄人はだしのメニューとスタッフの意気込みに、おかげさまで既にリピーターでにぎわう毎日。土日は予約なしでは席も取れない状況に一同ヨロコビの悲鳴を上げている。
■外壁もセルフペイント。
ドアのオレンジ色はアイクラーホームからヒントを得た。
日本人の住まいなら切られてしまい兼ねない大樹が
良いアクセントになっている。塀の類いはない。
こんなふうにして風前の灯だった米軍ハウスは蘇生した。
しかも不特定多数の憩いの場として生まれ変わったことに
スタッフ一同、まずは満足している。
聴くところによれば、壊したがっていたハウスの
オーナーもこの再生をかなり喜んでくれているとか。
ちょっとの勇気と努力と心意気で
すべてがハッピーに転んだという好例となった。
何よりそれが一番喜ばしいことだ。
『 FLAT HOUSE cafe 』
http://www.flat-house-cafe.com/
尚、イラストレータチームのショップは未だ準備中です。
開店の際にはブログやmixi、Twitterでご報告致します〜
| Permalink | 0
The comments to this entry are closed.
Comments
Shopのオープン、おめでとうございます。
Before&After 見ましたよ。
同じ家とは思えない!!
なんで~?こんなに素敵になっちゃうの?
もう!みんな、才能あるよね。
Cafe 行ってみたいです。
こんど、連れてって。
Posted by: SATOKO | 2011.08.23 03:09 PM
◆SATOKOさん
ありがとうございます。
いつかここでスタ研の集まりやりましょう〜
Posted by: arata coolhand | 2011.08.26 11:06 PM