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October 2009

2009.10.29

『FLAT HOUSE LIFE』 本日発売です


相変わらず古い平屋の取り壊し、過剰なリノベーションが進む一方で、工場で作られた部品を現場でパチパチと嵌めて組むだけのペンシル住宅や、自らが景観を壊しておいて「自然豊かな○○に建つ・・・」などと広告する巨大マンションの建築が止まない。



私が今春転居するまで暮らしていた平屋集落に住んでいた頃、中にある物件が空くたびにwebなどで募集をかけて住人を募っては紹介して来たが、内覧に来てくれた大勢の「古い平屋に住みたい」という人々でさえ、いざ決断の段階になると古い平屋なんだから当たり前だよ、というような細かい不便点・不満点を上げて尻込みして行ったケースが実に多かった。

古いものにある程度理解ある彼らでさえも二者択一となった時には、結局駅近・築浅マンション的な「都心に近くて便利が一番」という「利便性偏重主義」が顔を出してしまうという、その潜在意識に強くある不便に対する強迫観念の根深さに深く考えさせられてしまった。

そうか、この無意識の意思こそが古いものを壊す言い訳をつくらせる大きな現況なのだな、と。


しかし、これをただ嘆いていても事態は好転しない。先ず人々の価値観や意識、考え方の根本を変えて行くことをしなくてはいつまで経ってもこのまま、いや悪化の一途を辿るだけだろう。古い平屋の魅力とそこに住む人たちのイキイキした暮らしぶりを記録に残し、キチンと世間に提示しなければならないという強い使命感に煽られた。それが今書発刊の大きな動機だ。


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都下に僅かに残存する米軍ハウスをはじめ、文化住宅、70年代のモダン住宅などを約10年間に渡って取材。作り上げたデータ&コネクションを元に、今年5月から3ヶ月再取材を敢行しこの夏を使って書き上げ今月無事脱稿。そうして完成させた一冊『FLAT HOUSE LIFE』が本日書店に並びます。

http://www.marbleweb.net/books/catalog/data/index.php?no=369



もちろんご購入頂ければ嬉しい限りですが、立ち読みでも全く結構。とにかく先ず手にとってご覧いただきたい。本屋になかったり書店が遠いという方は内部を少々アップしますので先ずそちらをご覧ください。


小さな石でも投じることを始めれば事態は少しずつ変わって行くはず。この本が人々に古い建物を見直させ、そこに住もうという気持ちを起こさせる起爆剤・土地改良剤の役割を果たせたら幸甚です。


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■著:アラタ・クールハンド
■判型:A5判変型
■項数:192ページ
■定価:1,995円(税込)
 ISBN978-4123902380
■発行:マーブルトロン
■発売:中央公論新社
■発売日:09年10月29日


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2009.10.19

秋だけ包んでます


首都圏から秋を楽しみに行くには日光へがポピュラー。
小学校の修学旅行も日光でした。
で、アシは浅草から東武鉄道を使って行くのがポピュラー。
小学校の修学旅行でも乗りました。

当時はコンパートメント座席の横には必ず灰皿が付いており、
そこから溢れ出した吸殻臭に車内はすっかりタバコ臭くなり、このニオイで酔う友人が続出。

斯く言うワタシもそのひとりで、書いている今もクチが酸っぱくなる始末~まあ、おかげさまでタバコとは無縁(無煙)のジンセイを送れている次第ですが。


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そんな思い出いっぱいの東武鉄道の浅草~日光を走るスペーシア車内で秋季限定販売されているお弁当『日光西洋御膳』の包み紙を手がけました。

ディレクションは今回本でもお世話になった細山田デザインの細山田御大。懐かしい列車カタログの横に昭和30年代のタブロイドをコンセプトにしたイラストマップが付いているというウツクシくも楽しい装丁となっています。当電車をご利用になる方は乗車後ゼヒ思い出してみてください。


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今では世相に習って禁煙化し、すっかりいい空気になっていると思われる日光行き車内、酔うコドモも少なくなっていることでしょう。(うーん、久し振りに行きたくなってきた)

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2009.10.15

本のリリースとココロのリリース

 

 

初著書となる本の入稿が一昨日無事完了、 執筆が全て終わった。
あとは本日上がってくるカバーの初校をチェックして完全終了。

 

 

思い起こせば今年4月に企画を持ち込みGW明けに出版が決定、それから7月初までは取材に次ぐ取材、7月中~昨日まで執筆執筆修正執筆というおよそ半年間・・・ トントン拍子ではあったものの、

 

あ~~~~~長かったーーーー!

 

仕事のスパンは長ければ長いほど
終了時の開放感が大きいものだけど今回はまたひとしお。

 

 

しかし!すっごく面白かった!
本業ならば出版においてはあくまで「部分参加スタッフ」の身の上なのだが今回は「円の中心」。著者ということにもなると当たり前ながらこちらの主張はそれなりに尊重してくれたりするワケなんだけれどもそれが実に新鮮。こういう感覚は受注アーティストとしてやって来た十数年間で初体験。

 

 

そして何よりも一から本づくりを体験できたことが大収穫。
で、またこれがこんなに面白いとは。
で、こんな面白いことをずーっと他人にやらせていたとは。
うーん、病みつきになりそうな予感。

 

 

 

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で、タイトルは『FLAT HOUSE LIFE』
今日激減の一途を辿る東京都下の賃貸平屋=米軍ハウスや文化住宅・全17件+1件のエクステリアから建具などのパーツまで 細かく取材した平屋図鑑のような一冊。もちろんイラストも満載です。

 

発行はマーブルトロン、発売は中央公論新社で
今月30日から店頭に並びます。
詳細はまた後日アップいたしますのでお楽しみに!

 

 

 

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