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July 2008

2008.07.18

親ユビこそがユビキタス

端末での文書のやり取りが増えると字を忘れる、という言う分析はどうやら本当。
字をイメージできてもいざ書くとなると部首などを部分的に忘れるという
おかしな症状がPCを使い始めてからというものしばしばある。

昨年一緒に仕事をした雑誌『談』編集長S氏は、事務所も去ることながらご自宅にも書架を持つほどの読書家&本フェチ。ブログのほかにも手書きの備忘録をキチンとつけていて、チラ見させてもらったがとてもよい字を書いておられた。自分も10年ほど前までは3年に一冊更新くらいののんびりペースながら日記を書いていたことを思い出し「来年から俺も!」なんて意気込んでいたがカレンダーを買うことで精一杯、すっかり忘却の彼方だった。

春先にそのことを思い出させてもらえたオファーが。
デザインフィル社の『TRAVELER'S NOTEBOOK』の広告の仕事がそれだ。

手帳を使うという習慣からすっかり遠ざかっていたため失礼ながら初耳の商品名だったが、聞けば静かなるヒット商品とのこと。代理店担当者S氏に実物を見せてもらったが行き当たりばったりで作られたような商品が氾濫する昨今に久しぶりにニュートラルな大人の香りがする定番商品のフンイキを感じた。

■基本はシステム手帳の考え方だが、他社製にはないアーティファイスなオプショナルパーツが多彩でとても面白い。クリエイティブな職の人々にユーザーが多いのも頷ける。パッケージひとつ取っても細部に造り手の愛情が感じられる↘


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オリエンテーションの段階からNHK某番組よろしくメーカーサイドの開発者と直に面会する機会に恵まれた。
この滑り出しはとても良いパターンで、クライアントの商品に対する意気込みと呼吸が直に感じられる分、制作にロスと齟齬(そご)が少なく作品の完成度が上がることが多い。

お会いしてみるとI氏は物静かで穏やかなファースト・インプレッション。アーティストに語るタイプが多いのに比べ、良いマス商品や工業製品を生み出す人には饒舌家が少なかったりする。メラメラと燃え上がる真っ赤な炎と青白く整然と燃え立つ炎のように、見た目こそ違えど両者にその熱さの差はない。じっくり語る開発夜話に、のほほんと会社員生活を送っている一サラリーマンにはないクラフトマン・シップのニオイを感じた。また、脇を固めているスタッフの女性2名も自然な振る舞いがとても感じいい。働く人々と同じ空気が会社内に反映されているようで、とても気持ちの良い打ち合わせ時間だった。


その後HPの取材を兼ねて我が家においで頂いた際、たっぷり仕事以外のお話しもすることができたのだが、I氏、20代はUKのPUNK ROCKにどっぷりだったようでかなり真剣にバンドもなさっていたとのこと。

やっぱり!

また秋には第2弾の広告でお目にかかれるようで
制作も含めお会いできるのがジツに楽しみ。

そう言えばこんな話があった。
人と一番近い染色体を持つチンパンジーとニンゲンを分かつ
大きな違いは「手の親指が使えるか否か」なのだとか。
それによって細いモノを扱うことが可能になり高い文明を構築したワレワレ。
人差し指で叩けるキーボードならばチンパンジーにも字が打てる。
ペンを握れなくなったらそれこそ類人猿と変わらないということなのかも知れない。

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■今月は 「daiaries」創刊号(アクセスパブリッシング) 「Do Something!」(NTTドコモ) 
8月は 「Esquire」10月号に掲出予定。
6月はPen、Brutas、Casaなどに掲出していましたがどなたか見かけた方は?

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