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2004.05.04

目黒に行くなら『COLT』!

時間ができるとドライブがてら中古インテリアショップめぐりをします。ここ数年のインテリアブームにマスコミの煽りも手伝って目黒通り沿いはたくさんの家具屋が軒を列ねるようになりました。聞けば原宿〜青山界隈にあったインテリアショップが東京でも比較的店賃の安い目黒通りに移って来ているのだとか。しかし最近はサスガにどの店に入っても似たような商品ばかりが並んでいて、少しモノ足りなさを感じてしまうのが正直なところ。そんな中で独自の商品展開をしている店のひとつが『COLT』。ここを通る時は必ず立ち寄るお気に入りの逸店です。

最近の中古インテリアショップでコレは何?と訊ねると、良くわかりませんがカワイイので並べています〜などと10代の女の子みたいなことをいうオーナーが結構多い中、『COLT』は別。前身がグラフィックデザイナーで、お父上はタバコの『いこい』のパッケ−ジデザインをした意匠家というデザイン一家に育ったオ−ナ−齋藤ヒトシ氏は、モノ好きが嵩じてこの職に移ったという変わり種。その分モノのディテイルや生い立ちには相当の知識量を持つ御仁で、カナリのクセ者。扱う品はインテリアやアートに留まらず、玩具、電化製品、腕時計、メガネなどの日用品にまで及び、こりゃあ知っていないとここまでは揃うまいという商品の中でハナシを聴いているとついつい納得、少々値の張るモノにも手を出してしまいそうになります(危ない危ない)。

普段その辺のインテリアショップなぞではお目にかかれないような品物が店内の殆どを占める上、それらの価格の付け方も非常に良心的。マスコミにも頻繁に露出しているのにもかかわらず、下手に手を広げることもなく一店舗だけを堅実に続けているところにも好感が持てます。リーズナブルな価格帯で品物の回転率を高くし、新陳代謝を良くしておくことがリピーターを増やす秘訣だとか。飽きさせないことが最大のサービスということなのでしょう。それが証拠に店に居ると代わる代わるお客さんが入って来てはじっくり品定めをする姿が見られます。

商品の年代も1940年代〜ミッドセンチュリーあたりから80年代ポストモダン以降のモノまで、デコ、インダストリアル、モダン、ポップ、ラディカル、ハイテクと、戦後デザイン史を実物を通して見ているよう。あらゆる趣味の人を飽きさせないようなストライクゾーンの広い品揃えは、お店を経営している方にもお手本としてゼヒ一度覗いて頂きたい数少ない優良インテリアショップです。(因に店名は『凝る人』をローマ字表記にしたものとか)


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左キャビネット上に見えるTVはNYのmomaにも展示されている『SONY/ポータブルテレビTX 8-301』。しかも箱付きの激レア!

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ノ−ル社の展示会か何かで関係者に配られたノベルティと思しき革製の額。ベースはメタルで中には切手が飾られている。狙っているんだけどNot For Sale。まだしばらくは飾っておきたいんだって。
 

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齋藤氏はこの水槽が組み込まれたハイブリッドなオリジナル・コーヒーテーブルでDr.ナカマツが選ぶ『今年の天才15人』に昨年度選ばれている。初回生産分50台は既に完売、今後は受注生産で対応の予定。


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